サプリって、薬を飲んでても使っていいの?
心療内科や精神科の薬を服用中に、 「サプリメントって飲んでいいのかな?」と不安になることがある。
結論からいうと、注意すべきサプリもあれば、比較的安全に使えるものもある。
この記事では、薬との飲み合わせに気をつけつつ、 実際に安心して使いやすいサプリと、その理由を紹介する。
比較的安全に使いやすいサプリ
以下のサプリは、精神科の薬と併用しても比較的リスクが低く、 実際に使っている人も多い。
マグネシウム
- 神経の興奮を抑える/リラックス効果
- 睡眠の質をサポートする働きもある
ビタミンB群
- ストレス耐性をサポート
- 神経や代謝のサポートに関与
オメガ3(EPA/DHA)
- 脳の働きや神経伝達のサポートに有用
- 抗うつ作用も研究されている
ビタミンD
- セロトニンの調整に関わるとされる栄養素
- 現代人に不足しやすく、メンタルにも影響する
プロバイオティクス(乳酸菌・ビフィズス菌など)
- 腸内環境を整えることでメンタルにも間接的に良い影響
- ラクトビフやビオスリーHiなどが身近な例
飲み合わせ注意のサプリ|薬との相性が悪いもの
L-トリプトファン・5-HTP
- セロトニンを増やす働きがあるため、抗うつ薬(SSRIなど)との併用でセロトニン症候群のリスクがある
セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)
- 抗うつ作用があるが、薬の代謝を変えてしまうため注意
メラトニン
- 睡眠サポートとして人気だが、抗うつ薬や睡眠薬と作用がかぶることがあるため注意
💡「天然成分=安全」とは限らない。脳や神経に作用する成分は、薬と同じように慎重に扱おう。
精神疾患の種類別|サプリ選びの注意点
うつ病(単極性)
- SSRIやSNRIなどの抗うつ薬を使用中の人は、セロトニン系のサプリ(L-トリプトファン・5-HTP)はNG
- ビタミンB群、オメガ3、マグネシウムは比較的安全
双極性障害(躁うつ病)
- 抗うつ薬は躁転リスクがあるため、L-トリプトファン系は避けるべき
- 気分安定薬が基本なので、リズムを整える系(ビタミンDなど)を補助的に
不安障害・パニック障害
- 抗不安薬と睡眠系サプリの併用は注意(例:メラトニン)
- マグネシウム・プロバイオティクスは使いやすい
発達障害(ASD・ADHDなど)
- 中枢刺激薬(コンサータなど)を服用中は、刺激系のサプリ(カフェイン、強いハーブ系)は避ける
- マイルドな整腸系や栄養系(ビタミン・ミネラル)は補助として有効
まとめ:薬を飲んでいても、サプリは使える。でも慎重に選ぶこと
精神科の薬を飲んでいると、体や心の不調に敏感になりがち。 そんな時にサプリをうまく使えば、栄養面からのサポートができる。
ただし、すべてのサプリが安全なわけではない。
- セロトニン系は要注意(L-トリプトファン、5-HTPなど)
- 医師の許可がある場合を除き、慎重に
逆に、マグネシウム・ビタミンB群・オメガ3・プロバイオティクスあたりは比較的安心して使いやすい。
不安なときは「飲まない」選択もひとつ。サプリはあくまで“補助”だから、自分のペースで取り入れよう。