ふとした瞬間に、昔怒られたときの言葉がよみがえる。 たいしたことじゃなかったはずなのに、なぜかその記憶だけがいつまでも心に残っている。
そんな経験、ありませんか?
何年経っても消えないその記憶。 それは「あなたの心が弱いから」なんかじゃありません。
怒られた記憶が消えにくい理由
子どもの頃の記憶は、感情と強く結びついて残りやすいものです。 特に、親や先生などの「絶対的な存在」からの否定的な言葉は、心の深いところに刻まれます。
アダルトチルドレン傾向のある人ほど、 「自分が悪いんだ」と内面化しやすく、その場面が何度もフラッシュバックしてしまうのです。
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記憶に縛られるとどうなる?
・ちょっと注意されただけで過剰に反応してしまう
・人からの評価に必要以上に敏感になる
・怒られるのが怖くて、行動を控えてしまう
これは防衛反応の一種。 けれど、それが日常を生きづらくしているなら、一度立ち止まってみるサインかもしれません。
あの言葉が今も苦しめる理由
思い出すと胸がズキっとするのは、 「言われた内容」より「そのときに感じた感情」が、まだ処理されずに残っているから。
怖かった、恥ずかしかった、情けなかった、自分がいらない存在に思えた… そのときの自分の気持ちが、心の奥にそのまましまい込まれているんです。
じゃあ、どうすれば楽になる?
・「あの言葉=事実」ではないと認識する(主観として分けて考える)
・「自分を守る視点」から、あのときの自分を見つめ直してみる
・「そんな言い方をする側にも問題があったのかもしれない」と視野を広げる
・頭の中で、そのセリフをやさしい言葉に書き換えてみる(再構成ワーク)
過去を変えることはできなくても、意味づけは変えられます。
記憶は消えなくても、“影響”を減らすことはできる
無理に忘れようとしなくていいんです。
思い出しても、「ああ、あんなこともあったな」と受け流せるようになれば、 それは“癒えてきている”証拠。
過去の自分に対して、 「よくがんばってたね」
「つらかったね」
「でも今は、少しずつ大丈夫になってるよ」
そんなふうに、声をかけてあげてください。
まとめ
怒られた記憶が消えないのは、それだけちゃんと“感じていた”証。
だからこそ、その記憶を否定する必要はありません。
少しずつでもいい。 あの頃の自分を、やさしく包みなおしていくこと。
それが、過去の言葉から自由になる第一歩です。
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